- 2020.06.03
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【split】モルタル床のLDK
splitの現場では、工事も大詰めです。監督さんが「終わりが見えてくると段々切なくなってくるんだよな・・・」とおっしゃっていて、私もとても共感しました。
今回は、LDKの床を全てモルタル金ゴテで仕上げます。階段、建具、天井などの木部はラーチ合板のオスモフロアカラーナチュラル仕上げ。シンプルさの中に、洗練されたこだわりが溢れた空間を目指しています。
先日様子を見に来られたお施主様にも、入居が楽しみ!と言って頂き・・・。この言葉は私達にとって元気の源となる魔法の言葉です。そんなお施主様のために、ますます良い設計と良い工事監理を心掛けて行きたいと思います。
- 2020.04.21
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娘の記憶
先日、我が家のクローゼットに主人が棚を増やしてくれました。庭で杉の角材をカットする主人に近寄った娘が、ぽつりと一言。「あ~このにおい。赤ちゃんの頃を思い出すなあ~。」
娘がまだ0歳の頃、私たち夫婦は自邸を設計し、建築しました。当時、娘を抱っこひもに入れてしょっちゅう現場に足を運んでいましたが、話をよく聞いてみると、どうやら娘はその頃のことを思い出しているようなのです。
胎内記憶のようなものはさっぱりだった娘ですが、赤ちゃんの頃の記憶として、自邸の杉の香りが刻まれているなんて。気持ちが塞ぎ込んでしまいがちな日々の中で、設計士夫婦としては、とても嬉しく感じる瞬間でした。
- 2020.04.07
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「双葉駅西側地区災害公営住宅等設計業務委託」公募型プロポーザルに参加しました。
常磐線が全線開通し、徐々に復興への歩みが始まる双葉町。
弊所は地元設計事務所仲間のLive haus 建築設計所さん、e do design一級建築士事務所さんと一緒に、公営住宅・賃貸住宅をベースにした復興計画のプロポーザルに参加しました。
震災後、東北を一度訪れたきり、復興に携わったり、見聞きしたり、考えたりする機会はあまりありませんでした。
しかし、このプロポーザルに参加したことで、被災地の現実をじっくり見聞きし、自分なりに復興について時間を掛けて考えることが出来ました。
昨年11月下旬、現地視察のため双葉町へ。
避難指示の出ている双葉町に直接入ることはできないため、車で隣接する浪江町の集合場所に向かう途中、路肩に設置されている線量表示は高い所で約2.3μSv/h。基準とされる値の10倍以上です。放射線を浴びる怖さよりも、9年たってもなお手の付けようもない場所があり、そこを通っているという事に、怖さを感じました。
集合場所からバスに乗って双葉町へ入り、ゲートを通り、旧町役場へ。
駐車場にはタイヤがつぶれた沢山の車。9年前の書類が散乱したデスク。ホワイトボードには当時の生々しいメモが残されていました。街中には崩れたままの家屋、巨石が道路に倒れたままの神社。現地視察の最後に、「資料には写真のSNS掲載不可とありますが、ぜひ掲載してください。双葉町の現実を少しでも知ってもらうことが復興につながります。#双葉町とタグをつけて。今夜チェックしますからね!」と語る案内の職員さん。
財布を取りに戻ることもできないまま全町避難となり、しばらくの間同僚からお金を借りて暮らしていたと語る当時の職員さん。別の自治体に勤めていたけれど復興のために地元に戻った職員さん。
小さな質問にも丁寧に対応し、外から来た私たちに双葉の現状と課題を熱心に伝えてくださり、期待の声を掛けていただきました。
私たちの提案は一次審査を2位で通過しましたが、二次審査のヒアリングで4位。残念ながら本業務を手掛けることはかないませんでしたが、とても貴重な経験をさせていただくことが出来ました。
1位となったのはブルースタジオ・パシフィックコンサルタンツ設計共同体。
3.11のその日、私はパシコン社員として当時の本社オフィスにいました。
タクシーの列に4時間並び、相乗りで4時間かけてようやく家にたどり着きました。
その後、たくさんの同期たちが復興関係の仕事を手掛けるのを横目に、地元で住宅の仕事を手掛けることになりました。
確かな技術と経験をもつ両社であればきっと良い復興モデルを作り上げてくれるだろうと、安心して、双葉の未来を楽しみにしています。
- 2020.03.27
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【環る家】着工します
新しい住宅が着工します。
祖母宅の敷地を受け継ぐことになったお施主様。「小さい頃遊んだ大きな石を囲むような家にしたい」というご要望から、設計がスタートしました。その思いは最後までぶれることなく、石を中心とした中庭を囲む環状の平屋住宅が建つこととなりました。
環状はかたちだけを意味しているのではなく、世代が環ることで思いが受け継がれていく様子も表します。そんなイメージから、「環(めぐ)る家」と名付けました。心地よい住宅が出来上がるよう、引き続き工事監理に邁進します。
- 2020.03.19
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【環る家】解体工事
既存住宅の解体工事が進んでいます。 お施主様がこどもの頃から、「おばあちゃんの家」として慣れ親しんだ住宅の解体です。 解体の現場というのはいつも、設計者の私たちですら、淋しい気持ちになるものです・・・ 。まもなく始まる新築工事では、 そんな思い出を一部継承し、包み込むような住宅を設計しています。
工事の様子は随時こちらのブログにアップしていきますので、どうぞお楽しみに・・・!
- 2020.03.05
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【split】上棟とトップライト
横浜市のsplit、無事に上棟しました。
奥が水まわり棟、手前が母屋です。
母屋は真ん中に大きなトップライトがあります。
屋根が張られサッシが付き、とても素敵な空間になりそうです!
- 2020.02.07
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【やさしい家】シンボルツリーと芝生
昨年お引き渡しを終えたやさしい家。ありがたいことに、お庭が完成したのでぜひ遊びにいらしてください!とご連絡頂き、早速お邪魔して来ました。
こつこつとご夫婦自身で作業を進められ、シンプルながら味のあるお庭に仕上がっていました。シンボルツリーはジューンベリー。花、実、紅葉、と四季折々で違う姿を見せてくれる木です。建物と共に、お庭の経年変化もとても楽しみです。お施主様、お誘い頂きありがとうございました!
- 2020.02.05
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【split】基礎工事
基礎のベースコンと立ち上がりが打設されました。
今回もしっかりとした基礎になりそうです。
2月下旬の上棟に向けて、引き続きしっかり工事監理していきます!
- 2020.01.31
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【花の咲く家】外構工事が大詰めです
花の咲く家では、外構工事が大詰めです。この後お施主様と外構屋さんにより植栽や菜園作りが施されます。この立地ならではの素晴らしい既存の樹木と共存し、どのような表情を見せるのか、完成がとても楽しみです。
奥にちらりと見えるバスケットゴールは、サンタさんからのプレゼントだそうです。こちらもお庭の素敵な1アイテムです・・・!
- 2020.01.19
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【ART SPACE 布布】オープン
1/18日より、布布でopen記念企画「廿一人廿一色展」が開催されています。
オーナーの同窓21人が集う企画、作家さんほか沢山の人で賑わっていました。
沢山の人が集まり賑やかに過ごす場所をつくる、本当に幸せな仕事をさせて頂いているなと感じました。
展示は前期が1/18(土)〜23(木)、後期が1/25(土)〜30(木)まで開催されています。
住居スペースのため公開はされませんが、中庭の工事もほぼ完了し、素敵な中庭になりました。
ぜひ足を運んでみて下さい!
- 2021.02.15
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ART SPACE 布布が優秀賞を頂きました。
弊所で設計・監理を行ったギャラリー併設住宅【ART SPACE 布布】が「いばらき地域適合型木造住宅コンペ」で優秀賞に選ばれました。
ひとえにお施主様や工務店さんのご協力のお陰です。ありがとうございます。
(「作品展」となっていますがweb上の発表だけになるそうです。)
- 2020.01.15
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【split】基礎工事が進んでいます
本日は横浜市で工事が始まった【split】の現場打ち合わせでした。
splitの文字通り、分棟形式のお家です。
建物の配置が現れ棟間の中庭の雰囲気が見えてきました。
敷地内には既存の車庫があり、その上に建物を建てるということで法規や構造面でも色々と勉強になる物件です。
- 2020.01.11
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本年もよろしくお願い致します。
新年のご挨拶が遅くなりましたが、
本年もどうぞ宜しくお願い致します。
年明けから早速、新築住宅・リフォームの現場が進んでいます。
近況報告をアップしていきますのでぜひご覧下さい。
今年もたくさんの良い出会いがありますように…!
- 2019.12.25
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【split】着工しました
新しい住宅 split が着工しました。
その敷地は住宅地にあり、 南北に細長く、南側隣地より2m以上低いという条件。 お施主様からのご要望はシンプルで、 住宅地にいながらも自然を感じながら暮らしたいということ。
そこで私たちは、南側に小さく低い水回りボリュームを、 北側に暮らしの中心となるメインボリュームを分けて配置し、 それらを渡り廊下でつなげる計画をご提案。 あえて敷地全体を大きく使い、生活動線をのばすことで 中庭や空を取り込みながら、小さな敷地で大きく暮らすことを考えました。
工事費見積りが出来上がり、全体の調整を進める中で お施主様からさらに大胆なアイデアが飛び出しました。 「渡り廊下なくします?」。 なんと、住まい手自ら、渡り廊下よりも、設計コンセプトを優先してくださったのです。繰り返しますが私からの提案ではありません。笑 分割された分棟をつなぐための廊下はなくなり、 本当に分棟形式の住宅が誕生することになりました。 </p>
splitの結果生み出される大きくて豊かな暮らしを楽しみにしながら、
引き続き工事監理に邁進します。
- 2019.12.06
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日立市役所に行ってきました
新しくなった日立市役所に行ってきました。仕事での訪問なのでゆっくりは見学出来ませんでしたが、久々に妹島さんの建築に触れ、大変勉強になりました。
プロポ時のイメージパースとはなんか違うな・・・という屋根も、写真では伝わらないけれどとにかく華奢で軽やか。でも、でも、きっと見えないところがごつくなっているのだろうと思っていると
上から見てもやっぱり軽やか。あっぱれです。
妹島さんといえば、学生時代はみんなどこか彼女の作品に影響されていて、浮遊感のある計画ばかりしていました。鬼石町の多目的ホールや金沢21世紀美術館、教授に色々見に行かされた影響もあると思う。体感した人に感動を与える建築を常に目指さないといけないと、襟を正す思いになりました。